評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!
文学、美術、音楽など、映画とさまざまな構成要素に注目
高崎 俊夫
1954年生まれ フリー編集者、映画評論家
マイ・ブックショップ
19/3/9(土)
シネスイッチ銀座
本好き、書店好きを狂喜させる映画というものがある。ヘレーン・ハンフ原作で、NYの女流作家アン・バンクロフトとロンドンの古書店主アンソニー・ホプキンスの20年に渡る手紙だけの交流を描いた『チャーリング・クロス街84番地』がまず思い浮かぶ。『マイ・ブックショップ』は、あの感動作の記憶を喚起させるような秀作だ。 1959年、イギリスの小さな海辺の町で、戦争で夫を失ったフローレンス(エミリー・モーティマー)が夫との夢であった書店を開く。しかし町の大立者ガマート夫人(パトリシア・クラークソン)はさまざまな奸計をめぐらせて、彼女の書店を潰そうとする。窮地を追いやられたフローレンスの味方は大邸宅に40年も...
19/3/6(水)