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水先案内人のおすすめ

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NO MUSEUM, NO LIFE.

鈴木 芳雄

編集者/美術ジャーナリスト

新・晴れた日 篠山紀信

展覧会タイトル「新・晴れた日」と聞いたとき、1974年に『アサヒグラフ』連載で、後に平凡社から写真集になった『晴れた日』を当然思い浮かべる。 新聞社には写真部があるのにわざわざ篠山にニュースを撮らせたのが『晴れた日』だった。篠山も当然、写真部員とは違う写真を取るべく奮闘努力した結果が現れている。篠山の60年の写業(画業に模してこう言おう)を振り返れば、アイドルもヌードも古い家も食べものもパリも建築も芸術家も災害も、なにを撮ってもニュースなのだ。 篠山の撮った写真は、それは現場にいる特派員が(基本的には雑誌)メディアに配信してきたニュースであった。そんなことが『晴れた日』と「新・晴れた日」からあぶり出された。世のために篠山はあり、篠山のために世はある…という気がしてしまう。

21/6/29(火)

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