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水先案内人のおすすめ

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現代の名人芸を追い続ける

山本 益博

1948年生まれ 料理評論家、落語評論家、プロデューサー

第19回「COREDO落語会」

昼13時30分、夜18時の2回公演。昼の部は、柳家喬太郎、桃月庵白酒、柳家花緑、夜の部は、柳家喬太郎、柳家権太楼、林家正蔵。喬太郎は、昼夜でトリに上がり『牡丹燈籠』の『お札はがし』『お峰殺し』の2席を口演、白酒と権太楼は『死神』の競演。花緑は『不動坊』、正蔵は『一眼国』と、幽霊、死神、化け物の特集である。 『牡丹燈籠』は、明治期の三遊亭円朝作の怪談噺だが、名作と言われながらも、登場人物の因果関係が複雑で、なかなか分かりづらい。それが喬太郎の手にかかると、人物がすべて今どきの男女で、とりわけ女がいい。登場人物に共感できると、噺も新しく感じられるという訳だ。昼夜通しで聴くと、『牡丹灯籠』の全貌はわからずとも、現代に通じる魅力的な怪談噺であることを発見するのではなかろうか。 『死神』は演者によって、死神の性格からサゲまでいろいろある。同じ噺でも、聴き比べると、白酒と権太楼ではこんなにも違うものかと、落語の面白さを実感するはずである。

19/8/23(金)

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