評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!
“燃え”なければ映画ではない!アツい作品をセレクト
相馬 学
フリーライター
CLIMAX クライマックス
19/11/1(金)
ヒューマントラストシネマ渋谷
『カルネ』『アレックス』を出すまでもなく、奇才ギャスパー・ノエの映画は内面にグイグイくい込み、日常と地続きの“異常”を覗かせる。本作もまた然りだが、題材が実話に基づいているだけに、恐怖も生々しい。 雪に閉ざされたダンススクールの生徒たちを襲う非常事態。ドラッグがもたらした享楽はアルコールとセックスと音楽の快楽により無秩序を加速させる。ある者は秘めた本心を露わにし、ある者は陶酔し、ある者は狂い、ある者は恐怖から逃げ回る。 エネルギッシュでセクシーなダンスのワンカット映像で誘い込み、ユーモアをまといながら、見る者を地獄へと引きずり込む力強さ。いきなりエンドクレジットが流れる奇抜なオープニングはトリックに過ぎない。話が進むほどに加速する“異常”に恐怖を覚えること必至!
19/11/2(土)