東京オリンピック・パラリンピックの開会式と閉会式でのショーディレクターを務めていた元お笑い芸人が、過去にユダヤ人虐殺の史実をお笑いのネタにしていたことが発覚し、解任されました。これを「過去のことなのに」と受け止めた人もいるでしょうが、これは過去のことではないのです。いまも深刻な問題として考えられているからです。 そのことがよくわかるのが、この映画です。今年7月から8月にかけて、日本ではユダヤ人虐殺をテーマにした映画が計3本も公開されます。いまもこのテーマをもとにした映画が世界各地で制作されているのです。 今回の映画は北欧ノルウェーが舞台です。第二次世界大戦でドイツに占領されたノルウェーでも、ユダヤ人狩りが行われ、アウシュヴィッツに送られました。 これはナチスによる犯罪行為だと思われていたのですが、実はノルウェーの警察も一般国民もユダヤ人狩りに手を貸していたことが明らかになってきています。これは、そんな史実にもとづいた映画です。 現代のノルウェー国民に対し、「あのとき、あなたの親たちは何をしていたのか」と問いかける映画なのです。

21/8/17(火)