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水先案内人のおすすめ

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日本で(多分)一番多くの映画を観る(年間800本!=新作、旧作も入れると…)映画評論家

野村 正昭

映画評論家

ブータン 山の教室

”世界で最も幸せな国”といわれるブータンの首都ティンプーから、一週間以上かけてトレッキングしなければ、辿り着けない集落ルナナで、この映画は撮影された 。標高4800mの孤立した村で、今でも電気が通っておらず、携帯電話も通じない、まさに辺境の地。映画の撮影では太陽電池を利用したとか。 歌手になり、海外への移住を夢見る主人公の教師ウゲンは、ある日、上司から、この人口56人の村への赴任を命じられ、嫌々ながら訪れる。村の学校には、黒板もなければ、ノートもなく唖然とするが、温かく迎えてくれる村人たちにふれて、いつしか本当の豊かさを知るようになる。ルナナに住む9才の少女ペムザムは、実際に村から一度も出たことがなく、電気や「映画」も知らないが、彼女の純粋で無邪気な存在は、『ミツバチのささやき』(73) のアナ・トレント以来の素晴らしさだ。

21/3/30(火)

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