小学校の教科書にも採択されている『スイミー』の原画が5点、スロバキア国立美術館から来ています。作者のレオ・レオーニ(1910-1999)は、はじめイタリアやアメリカでグラフィック・デザイナーとして活躍しました。その当時手掛けたオリベッティ社のタイプライターの広告など彼の絵本画家として側面以外も多く紹介されており、単なる絵本の原画展とは一線を画する展示内容となっています。中でもひときわ異彩を放っているのが、レオーニ自身が考えだした「平行植物」シリーズです。油彩画からブロンズの立体作品まである「平行植物」はまるでダリやエルンストのシュルレアリスム作品のようです。PlaPlaxによるレオーニ、オマージュ作品もさり気なく会場に置かれており何かと見どころの多い展覧会となっています。ちなみに東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館は、新館を建設中で、42階の会場で行う企画展はこの『レオ・レオーニ展』が最後となります。あの眺望を楽しめる最後のチャンスです。お天気の良い日に是非！

19/7/23(火)