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話題作、アート系作品を中心に

恩田 泰子

映画記者(読売新聞)

コロンバス

ある建築物を好きだという女に男が理由を聞き、女は建物の来歴を語る。そんな「知識」が理由かと、男が問うと、女は――。 これは、劇中のやりとりだが、その後の女の言葉は、登場人物と観客、双方にとって重要だ。2人の「成長」を描く物語の舞台、コロンバスは、モダニズム建築の宝庫。監督は、小津安二郎ら巨匠たちの眼差しを巡る優れたビデオエッセイを撮ってきた、コゴナダ(野田高悟に因んでこう名乗る)。 「知識」を試されそうだと思うかもしれない。でも心配無用。スクリーン上の情景は「心」を動かす。コゴナダの小津映画を巡るビデオエッセイ(ネットで見られる)に照らせば、「引用」は思った以上に多いのだが、上映中は見事な換骨奪胎で観客を映画へ誘う。

20/3/12(木)

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