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木谷 節子

アートライター

黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部 -美濃の茶陶

桃山時代、岐阜県の美濃(東濃地域)で焼かれた、茶の湯のためのやきもの“茶陶”を紹介中。瀟洒な「黄瀬戸」、厳しく力強い「瀬戸黒」、ほっこりあたたかな「志野」、アヴァンギャルドな「織部」と、風合い、形、それぞれ個性豊かな器たちを観ることができる。それにしても、桃山時代の茶陶のカッコよさは異常。◎や▲など幾何学文様が描かれたモノクロの《黒織部沓形茶碗 銘 わらや》(桃山時代、17世紀、五島美術館)などは、もはやモダンアートの域である。本展では荒川豊蔵や加藤唐九郎など、近代の名工による美濃焼の展示もあるものの、桃山時代の名もない陶工がつくった茶陶の自由さ、おおらかさには遠くおよばない。作品を通して見えてくる「時代性」とは、こういうことをいうのだろう。

19/10/9(水)

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