Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

水先案内人のおすすめ

評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!

話題作、アート系作品を中心に

恩田 泰子

映画記者(読売新聞)

風をつかまえた少年

『天気の子』は、今、日本で生きる若者の心情を、雨が降り続くようになった東京を舞台に描くファンタジーだった。同時期に公開される本作を観ると、いろいろと考えたくなってくる。大干ばつに襲われたアフリカのマラウイで、様々な障害を乗り越えて未来を切りひらいた実在の若者の物語。アフリカ系の英国俳優、キウェテル・イジョフォーの初監督作だ。 本作において、気候の脅威はメタファーではなく、眼前の問題。人々の命も正気も奪う。その中でよすがとすべきものは何か。イジョフォーは、正攻法でスリリングに見せていく。『天気の子』に描かれる心情も、この映画の主人公が直面する現実も切実。両方の「リアル」に触れ、それぞれの痛みを知ることが大事なのだと思う。というわけで、ぜひ、こちらも!

19/8/1(木)

アプリで読む