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水先案内人のおすすめ

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ノージャンル、ノーボーダー。個人的アンテナに引っかかるもの

佐藤 久理子

パリ在住、文化ジャーナリスト

パピチャ 未来へのランウェイ

アルジェリアから、女性監督作として初めてアカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされつつ、本国で上映中止になった話題作。公式な説明はないものの、理由は映画を観れば明らかだ。イスラム過激派が台頭し内戦に突入した90年代のアルジェリアを舞台に、女性の自由を奪う抑圧的な体制という、歴史の恥部を描いているのだから。 もっとも、ムニア・メドゥール監督は硬い社会派映画ではなく、ファッションデザイナーを目指す学生、ネジュマの目を通してすべてを物語る。大学寮を抜け出て夜遊びをしたり、女友達と衣装比べをしたり、自由を謳歌する彼女が日に日に抑圧され、身の危険が迫るまでを、映画はビビッドに映し出す。 「偏見が女たちを殺す」「すべて神に委ねろとか、そういうの大嫌い」とつっぱねるネジュマの未来に、希望はあるのか。そのメッセージを込めたラストに至るまで、本作の持つ力に圧倒される。

20/10/28(水)

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