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日本で(多分)一番多くの映画を観る(年間800本!=新作、旧作も入れると…)映画評論家

野村 正昭

映画評論家

男と女 人生最良の日々

クロード・ルルーシュ監督の出世作である『男と女』(1966年)を劇場公開時に観たというと、年齢のほどが分かってしまうけれど、筆者の場合は、まだ幼い少年時代でした。ヴァルダの『幸福』(1965年)やゴダールの『気狂いピエロ』(1965年)と同時期で、フランス映画とはこういうものだと刷り込まれた原点でもあり、あれから半世紀近く経ったのかと思うと、感慨無量。50年以上前の物語の続きであること自体、凄い。 ジャン・ルイは記憶を失いかけている設定で、その息子がアンヌの居場所を突きとめて再会を促す。さらに驚かされるのは、当たり前の話だが、ジャン・ルイの老けっぷりと、アンヌ役のアヌーク・エーメの年齢を感じさせない美貌だ。ドキュメンタリーではないが、ふたりの空白の時間を想像させられ、これが遺作となったフランシス・レイの美しい音楽が、ひたすら心地いい。

20/1/29(水)

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