Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

水先案内人のおすすめ

評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!

J-POPとJ-ROCKのライブを5000本以上観察

平山 雄一

1953年生まれ 音楽評論家、プロデューサー

長澤知之

鬼才、長澤知之が久々のツアーに出る。最新アルバム『LIVING PRAISE』を掲げた“LIVING PRAISE TOUR 2021~Acoustic ver.~”は弾き語りスタイルのライブで、新曲ばかりでなく15年間のキャリアの中から厳選されたセットリストになるという。 1984年、福岡県生まれ。10歳でギターを弾き始め、あるデモテープ・オーディションをきっかけにライブ活動を開始。2006年にシングル『僕らの輝き』でメジャーデビューを果たした。長澤は今で言うなら“クセの強い”シンガーソングライターで、非常に繊細な心の内を独特のタッチで描く。なので全国に根強いファンが多い。強さと弱さが分かちがたく結びついた世界観には、抜群のオリジナリティがある。また、少ししゃがれていながらよく伸びる声も彼の魅力のひとつだ。 たとえば『LIVING PRAISE』収録の「宙ぶらの歌」では、誰にも気づかれない悲しみと向かい合う人間の苦しさが丁寧に歌われている。僕は2012年に発表されたミニアルバム『SEVEN』の「あんまり素敵じゃない世界」という曲が大好きで、♫宛のない怒りと悲哀 だけど優しく頬を伝う未来♫というフレーズには深く心をえぐられた。今回のツアーのセットリストに「あんまり素敵じゃない世界」が入っていることを祈りながら、この稀有なシンガーのライブをオススメしたい。

21/11/21(日)

アプリで読む