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大島 幸久
演劇ジャーナリスト
劇団青年座『ブルーストッキングの女たち』
20/9/26(土)~20/10/4(日)
東京芸術劇場 シアターウエスト
『ブルーストッキングの女たち』の作者は宮本研。『反応工程』や『明治の柩』などで知られる反骨の劇作家だ。物語の時代は1910年代。“冬の時代”と呼ばれた。平塚らいてうが立ち上げた青鞜社に集まってきた新しい女たち。出演は遠藤好がらいてう、小暮智美が市子、坂寄奈津伎が松井須磨子、ノラ、田上唯が野枝。そして男たちは石母田史朗が大杉栄、五十嵐明が島村抱月・森憲兵曹長、松田周が辻潤、小豆畑雅一が甘粕憲兵大尉・ヘルメル。61歳で早世した宮本研の没32年。初演が1983年。劇団やプロデュース公演などで上演が途切れない名作だ。時代と権力、あるべき思想と徹底的に闘った女たちと男たちのドラマは今も色褪せない。演出・齊藤理恵子の剛腕に期待。
20/9/11(金)