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山内宏泰
ライター
山城知佳子 リフレーミング
21/8/17(火)~21/10/10(日)
東京都写真美術館
生まれ育ち、長じてもそのまま暮らしてきた沖縄という土地の、魅力から課題までの丸ごとを、映像と写真で表現してきたのが山城知佳子だ。 今展では彼女のこれまでの代表作と新作を同時に観られる。通覧すると、繁茂する草木や土くれに人が溶け込み、まみれていく様子を映したシーンが頻出するのに気づく。人の営みはいつも風土とともにあり、その一部として存在するのだなということを痛切に感じる。 会場全体を薄暗くしているのは、映像を見やすくするためというのもあろうけれど、洞窟へと分け入ったような雰囲気を醸し出す演出か。見事な効果を上げていると思う。
21/8/28(土)