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水先案内人のおすすめ

評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!

日本で(多分)一番多くの映画を観る(年間800本!=新作、旧作も入れると…)映画評論家

野村 正昭

映画評論家

燕 Yan

緊急事態宣言が解除されてから、初の<水先案内>になるわけですが、制限付きではあるけれど、これから映画館で映画を観ることができる幸福を噛みしめつつ、ぜひ観てほしいのが、この『燕 Yan』です。『帝一の國』(17)や『新聞記者 』(19)などで撮影監督を務めた今村圭佑の監督デビュー作。 主人公の燕(水間ロン)は、疎遠になっていた父親から、これを台湾に届けてほしいと一通の手紙を渡される。燕の母・淑恵(一青窈)は台湾人で、燕が幼い頃に7才年上の兄を連れて台湾に行き、一度も会わないまま亡くなっていた。 その兄に、興した事業がうまくいかず借金を背負っていた父は、息子たちに迷惑をかけないよう、相続放棄させようとしていたのだ。全篇の大半を台湾で撮影、生き別れた兄弟が思いのたけをぶつけあう場面は圧巻で、家族の絆を考えさせる佳作だ。

20/6/3(水)

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