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水先案内人のおすすめ

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山内宏泰

ライター

特別展「桃山―天下人の100年」

安土桃山時代の日本の名品がずらり並んでいて圧倒される。狩野派絵画の豪壮で煌びやかな作風もあれば、千利休が好んだ「侘び寂び」を感じさせる器などまでがあって、この時代の振り幅の大きさに感嘆する。日本美術が最もダイナミズムに溢れていた時代かもしれない、安土桃山期というのは。 時代精神を最もよく表すのは、本阿弥光悦かもしれない。展示の後半に絵画、茶碗、蒔絵工芸、俵屋宗達による下絵の上にしたためた書などが出品されており、ジャンルを超えて美を実現しようとした多才ぶりがよく伝わってくる。華やかでわかりやすい派手さと、どこまでも繊細かつ抑えた表現がひとつのモノに同居しているのが光悦作品の特質。これがそのまま時代の特質にもつながっているのだ。

20/11/1(日)

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