『米軍が最も恐れた男　その名は、カメジロー』の続編。前作ではアメリカ占領下の沖縄を中心に、祖国復帰を願う沖縄の戦後史とその運動を体現した瀬長亀次郎を描いたが、今回は瀬長亀次郎の残した膨大な日記をもとに、家庭を含めた人間としてのカメジローの生涯に焦点を当てる。歴史に名を残すような政治家や社会運動家にも家族がいて、彼らの支えなくして活躍は難しいが、カメジローにも良人や父親としての家庭の顔があった。そんな表面にはあまり出てこない素顔を、家族や友人、支持者たちの証言を交えながら描き出すドキュメンタリー。カメジローの何ものにも屈しない強靭な精神は、沖縄の人々に共通する生活者としての不屈の魂を体現していることがよくわかる。

19/8/22(木)