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水先案内人のおすすめ

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邦画も洋画もミーハーに、心理を探る作品が好み

伊藤 さとり

俳優や監督との対談番組を多数、映画パーソナリティ

行き止まりの世界に生まれて

大人になっていく上で、“親になるかも”と考えたときにもこの問題に直面する。 「自分は果たして親になれるのか?」 この問いにくっついてくるのが、自分の親が自分に対してどう接していたか、という問題。 最初はスケーター男の子たちの青春ドキュメンタリーかと思いきや、彼らが大人になっていく12年間を撮り続けた理由が明らかになっていくにつれ、スクリーンは全く違う色合いを見せていくのです。 どうしてスケートボードにハマったのか? 3人の家庭環境が見え始めると理解できるし、途中から大人になることへの儀式のように、それぞれの親との関係をカメラは捉え始めるのです。 虐待を我慢しなければいけない環境ってなんなのか。若くして親になったカップルがのちに抱える問題とは。愛されているはずなのに、どうして母親は自分を守ってくれなかったのか? いつか自分が親になったときにどうやって子供を育てればいいのか? 児童虐待問題や育児放棄についても考えられる作品であり、誰もが経験する親との関係に向き合いながら大人になる姿を捉えた“心の叫び”でありました。

20/8/31(月)

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