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時代劇研究家ですが趣味は洋画観賞。見知らぬ世界に惹かれます。
春日 太一
映画史・時代劇研究家
ランボー ラスト・ブラッド
20/6/26(金)
TOHOシネマズ 日比谷
よかったね、ランボー。前作のラスト、激戦の日々の果てにようやく故郷に戻れたランボーの後ろ姿を観て、心からそう思えた。アメリカの片田舎にある実家の雄大な風景が、彼がこの先の人生を安寧と共に暮らせることを予感させてくれた。 甘かった。 スタローンは、ランボーに心安らかな晩年を過ごさせようとはしなかったのだ。しかも、よりによってあの長閑な実家を地獄の戦場に変えて。 前半は、シリーズで初めて孤独でないランボーの姿が描かれる。手に入れた家族との温かい日常。今までになく、饒舌で人情味あふれるランボーが映し出される。 が、それは彼を再び“怒り”の世界へと叩き落とす、トリガーに過ぎなかった。 その凄まじい怒り。目に焼きつけてほしい。
20/6/22(月)