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水先案内人のおすすめ

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エンタテインメント性の強い外国映画や日本映画名作上映も

植草 信和

1949年生まれ フリー編集者(元キネマ旬報編集長)

サムジンカンパニー1995

爆笑、苦笑、失笑の渦のなかから、恐怖と怒りがせり上がる。かつて『グエムル/漢江〈ハンガン〉の怪物』で感じた、“笑いと恐怖”の混在。本作『サムジンカンパニー1995』は観る者を慄然とさせるシリアスなコメディ映画だ。 1988年のソウルオリンピック、1993年の大田国際博覧会(万博)など国際的な大イベントを成功させて一気にグローバル化の波を迎えた1995年の韓国。しかし、韓国の宿痾ともいうべき学歴偏重と男女格差は変わらない。そんな韓国社会のなかで、優れた能力を持ちながら大卒社員の補助的な仕事しかさせてもらえない3人の高卒女性社員の大奮闘が始まる。 偶然、自社工場が有害物質を川に排出していることを知った3人は、事実を隠蔽する会社を相手に解雇の危険を顧みず、力を合わせ真相解明に向けて奔走する。 1991年に起きた、斗山電子のフェノール流出による水質汚染事件がモデルだそうだが、ヘドロのように真っ黒な有害物質が河川に垂れ流されるシーンは『グエムル』での在韓米軍によるホルムアルデヒド垂れ流し事件を連想させ、彼女らの奮闘ぶりは、『エリン・ブロコビッチ』を想起させる。 監督は1981年生まれのイ・ジョンピル。「何よりも堂々としていて凛々しい彼女たちの突き進む姿を見せたかった」。『グエムル』でブレイクしたコ・アソンを始めとするOL3人組のパク・ヘス、イ・ソムが実にチャーミングだ。

21/6/30(水)

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