評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!
音楽、映画、アート、ステージなど幅広いジャンルをプロデュースする
立川 直樹
1949年生まれ プロデューサー、ディレクター
真実
19/10/11(金)
TOHOシネマズ 日比谷
映画史に残る作品に何本も出演しているフランスの大女優、カトリーヌ・ドヌーヴを主演に迎えて製作された是枝裕和監督の『真実』の日本公開が迫っている。前にも“エッセイ”で少し書いたが、これは公開と同時に観て欲しい素晴しい作品だ。 1995年に是枝監督が初の劇映画『幻の光』で参加し、その後、国際的評価を得るきっかけになったベネチア国際映画祭でもオープニング作品として開幕に華を添え、ドヌーヴとジュリエット・ビノシュという大物を見事に演出した手腕が評価されたが、国民的女優である母と娘の確執をこれほど深く、また美しく描き上げた映画は今までになかったかも知れない。 東京新聞の10月3日付の朝刊にドヌーヴから是枝監督に送られてきたメールの内容が紹介されているが、どんな評論よりもグッとくる。「この作品は是枝が思っているより遠いところへ届くと思うわよ。♡♡♡」
19/10/8(火)