Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

水先案内人のおすすめ

評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!

セレクト方針はズバリ!「バランス」です

木谷 節子

アートライター

開館10周年記念 1894 Visions ルドン、ロートレック展

三菱一号館美術館が誇るコレクションといえば、270点以上に及ぶロートレックのグラフィック作品と、ルドンの巨大なパステルの壁画《グラン・ブーケ》。この美術館を代表する芸術家たちの作品を、「1894年」を中心に読み解く展覧会だ。なぜ「1894年」か? というと、明治時代、英国人の建築家ジョサイア・コンドルが東京・丸の内に旧三菱一号館を建てたのが1894年だったから。この年、ロートレックのポスターがパリの街角を彩るフランスでは、今までモノクロ一色だったルドンの作品に初めて華やかな色彩が現れ、後に《グラン・ブーケ》を生む色彩の冒険が始まった。というわけで、本展では岐阜県美術館のルドンの世界的コレクションから、「ルドンの黒」として知られるあやしくも魅力的な版画作品と、カラフルな油彩画が展示されるのが見所のひとつ。そのほか、同時代のゴーガンやナビ派などの動向も紹介されるが、個人的には当時フランスに留学していた山本芳翠の《浦島》など、ワケのわからん作品に久々に会えるのが楽しみだ。

20/10/25(日)

アプリで読む