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演劇鑑賞年間300本、記者歴40年のベテラン

大島 幸久

演劇ジャーナリスト

劇団民藝『異邦人』

『異邦人』は中津留章仁の書き下ろし新作である。現代社会が抱え込む解決し難い課題に鋭く斬り込む中津留が劇団民藝と組むのだから、どのような問題点を俎上とするかが一番の興味だ。 今作は外国人労働者たちと日本人家族の物語だという。外国人とはベトナム技能実習生とある。だが、異邦人とはベトナム人か、それとも我々日本人を指すのか。舞台は地方の小さな町にある洋食の食堂。営んでいる夫婦と娘、息子、そこへ訪ねてきた実習生とお客。何やら対立構造が見えてきそうだが……。 妻が樫山文枝、夫が小杉勇二、長女が中地美佐子、長男は齋藤尊史。楽しみはもし具体的に登場するなら、工場で働くクアンという青年が作る絶品カレー。食べてみたい。

19/9/19(木)

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