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木谷 節子

アートライター

コートールド美術館展 魅惑の印象派

2019年下半期、私的な注目度No.1の展覧会。マネ最後の大作《フォリー=ベルジュールのバー》、ルノワールの記念すべき第1回印象派展出品作《桟敷席》、ゴーギャンのタヒチ時代の名作《ネヴァーモア》や《テ・レリオア》ほか、印象派、ポスト印象派の名だたる名品が、大挙して来日する展覧会だ。コレクターのサミュエル・コートールドは、20世紀初頭、人工シルクの製造で巨万の富を築いた大富豪。1921年、自社の会長に就任した翌年から妻が亡くなるまでの9年間で、夫婦二人三脚でコレクションを築き上げた。そもそもの動機は「自宅に飾るため」だったようだが、その審美眼によりコレクションは今や世界屈指の作品群に。同じ上野では『松方コレクション展』(国立西洋美術館)が大々的に開催中だが、ちょうど松方幸次郎がパリやロンドンで美術品を爆買いしていた時期(1916-27年頃)と、コレクションの形成期が重なるのも、興味深いところである。

19/9/11(水)

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