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水先案内人のおすすめ

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謎、秘密、恐怖が渦巻くスリル&サプライズ映画が専門分野です

高橋 諭治

映画ライター

水を抱く女

『東ベルリンから来た女』『あの日のように抱きしめて』、そして近作の『未来を乗り換えた男』で知られるクリスチャン・ペッツォルト監督は、ドイツの歴史を背景にした社会派映画の作り手と見なされているが、これらの作品はサスペンスフルなノワール映画であり、硬質なメロドラマでもあった。 そんなペッツォルト監督が水の精霊ウンディーネを現代のベルリンに登場させた新作は、凶暴なまでに激しいラブストーリーだ。“愛する男に裏切られたら、その男を殺さなければならない”、“水に還れば魂を失う”などの過酷な宿命を背負った歴史ガイドの主人公、その名もウンディーネを妖艶に演じるのはパウラ・ベーア。随所にちりばめられた“水”のイメージが、リアルと神話的フィクションの垣根を溶かす演出の妙も堪能したい。

21/3/27(土)

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