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木谷 節子

アートライター

【緊急事態宣言中休館】あやしい絵展

幕末から昭和初期にかけて描かれた、「ただ美しいだけではない」表現を紹介する本展は、幕末・明治期に見世物小屋などで人気のあった「生き人形」の展示から入っていくのがツボ。ここで襟を正して、蕭白、国芳、暁斎、芳年らの奇想系から、甲斐庄楠音ら「ぼっけえ、きょうてえ」な大正時代の日本画家、昭和のエロ・グロ・ナンセンスと、教科書では教えてくれない「あやしい」日本美術史の世界へ突入する。『源氏物語』の六条御息所をモデルにした上村松園の《焔》は確かに有名だが、やはり甲斐庄楠音、稲垣仲静、岡本神草らのなんともグロテスクな作風は圧巻。こうした作品が生まれた時代や地域性、精神的背景をより深く知りたくなることだろう。また個人的には、正統派(?)・青木繁の神話を題材とした作品が「あやしい絵」に分類されていたのは、新視点で面白かった。

21/4/7(水)

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