Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

水先案内人のおすすめ

評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!

パール兄弟、作詞家、プロデューサーとして、音楽を中心に活動中

サエキけんぞう

ミュージシャン

リチャード・ジュエル

クリント・イーストウッド監督が89歳を迎えながら放つ40作目! 1996年のアトランタ・オリンピックで起こった爆破テロ事件の「真実」を描く「男の中の男」の映画。 オリンピックの開催真っ只中に、不審なバッグを発見した警備員リチャード・ジュエルが通報し、数多くの人命を救い、英雄となる。しかしあらぬことからFBIが容疑者の疑いをかけ逮捕してしまう。いかにも起こりそうな冤罪劇に、手に汗を握らずにはいられない。 起死回生の鍵を握る味方は、弁護士ワトソン・ブライアント(サム・ロックウェル)。弁護士とはいえ、カジュアルルックで容疑者宅にたてこもる「いまどき弁護士」だ。サムは義を追求し、友情に応えようとする誠実な男。そんな日本ではあまりみかけなくなったような一本気の魂が、海の向こうに実在していることが伝わり、涙が出る。日本では政治家や官僚たちが様々な業をもみ消し続け、それに対して大きな反抗も受けないが、アメリカでは、正義との闘いは孤独な立場でも徹底的なのだ! カッコいい! 90にならんとする高齢で、なお襟を正し、社会のリアルタイムの断層に突入していくクリント・イーストウッドの姿が、ワトソンや主人公ジュエルとかぶる。クリントは死期を前にいっそう輝いている。 若者こそ観るべき映画、世の中を本当の意味で照らす素晴らしい作品。

20/1/17(金)

アプリで読む