60年代の若松プロダクションを舞台に、ピンク映画の製作に明け暮れる若者たちを描いた青春グラフィティ『止められるか、俺たちを』（10月13日公開）で再び注目を集める映画監督・若松孝二。ラピュタ阿佐ヶ谷では若松監督が40年前に撮った『暴虐女拷問』がニュープリントで上映される。 若松映画を貫くテーマは〈復讐〉。明治初頭を舞台にした本作も、土地の有力者が私利私欲の限りを尽くし、一家を破滅に追いやられた男が立ち上がる。今泉洋、野上正義、港雄一というピンク映画史を体現する名優トリオが揃うだけに、低予算、短期間撮影と厳しい条件の中、彼らの演技の厚みが映画を何倍も豊かにしてくれる。河原の草むらと小屋を映画的...

18/7/19(木)