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「頭がいい人、悪い人の話し方」のベストセラー作家にして論文の達人。
樋口 裕一
作家
楽劇「ニーベルングの指環」第1日 『ワルキューレ』
21/3/11(木)~21/3/23(火)
新国立劇場 オペラパレス
指揮を予定していたマエストロ飯守泰次郎が手術後療養のために降板、代わって大野和士(11日・14日・17日・20日)と城谷正博(23日)がタクトをとり、オーケストラピット内の間隔を確保するため、管弦楽縮小版を使用、キャストも日本人中心です。 いくつかの制約はありますが、冬の閉塞の時代が続いた後、愛をもたらす春が訪れて、その後、壮大なドラマが展開する『ワルキューレ』こそ、今にぴったりの楽劇でしょう。 ジークムントとジークリンデの愛に酔い、ワルキューレの宇宙的な騎行を目の当たりにし、ヴォータンとブリュンヒルデの別れに涙を流したいものです。ワーグナーの勇壮で官能的で壮大な音楽が私たちの心の炎を掻き立ててくれるでしょう。
21/3/3(水)