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山内宏泰

ライター

北斎没後170年記念 茂木本家美術館の北斎名品展

天下の霊峰・富士山を多く描き出しているからということもあろうか、葛飾北斎の浮世絵版画や肉筆画はどれも、カラリと晴れ晴れしい印象がある。モチーフがわかりやすいのに加えて、画面構成も大胆かつ明快で、何を強調して見せたいのかもはっきりとわかる。広く大衆受けする作品が大半なのだ。江戸後期の時代を生きた北斎は、いまでいえば雑誌やブロマイドのような消費品にあたる浮世絵などを手がける絵師だったから、わかりやすさは必須の技量と心得ていたのである。徹底した見やすさと明るさは、21世紀になって作品と接する私たちにももちろん有効だ。今展には北斎の代表作がたくさん並ぶ。どの一枚を見てもあれこれ感想を言いたくなる、驚くべき親しみやすさを堪能しよう。

19/10/5(土)

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