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時代劇研究家ですが趣味は洋画観賞。見知らぬ世界に惹かれます。
春日 太一
映画史・時代劇研究家
スノー・ロワイヤル
19/6/7(金)
TOHOシネマズ 日比谷
どうにも書きにくい作品だ。 とんでもなく面白い。だか、その面白さをどう表現したらいいのか分からないのだ。 「リーアム・ニーソンによる復讐劇」と書くと「ああ、あの感じね」と思われるかもしれないが、お馴染みのテイストとは全く異なる。 麻薬組織、息子を麻薬組織に奪われた父親、麻薬組織と対立する先住民マフィア、事件を追う地元警察の四つ巴の抗争……と書いた字面から浮かんでくるスリリングさは全くない。 次々と人が殺され、バイオレンスシーンが連続する。なのに、過ぎていく時間はひたすらにのんびりと牧歌的なのだ。出てくる人間たちも全員がどこかネジが弛んでいる。そして、この空間がたまらなく楽しく、中毒性が高い。
19/6/6(木)