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ホラー、ミステリー、トンデモ映画が大好物

春錵 かつら

映画ライタ―

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

そうきたか、タランティーノ! レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピットの共演と聞けば、それだけで注目度満点だし、実際、二人は各々にしか演じられないキャラクターを実に魅力的に演じている。しかしそれにも増してタランティーノの人柄を見るかのようで、ラストには涙がこぼれた。 今回、タランティーノがスポットを当てたのは1960年代、シャロン・テート事件だ。この事件を知っているかいないかで本作を楽しめる深度が全く違うので、ぜひ鑑賞前にはこの事件について調べておくことをオススメしたい。 カンヌ国際映画祭での上映では、当時はシャロン・テートの夫だったロマン・ポランスキー監督の現妻が本作を非難するという一幕もあったが、一観客の私からしてみれば本作は、タランティーノ流の「映画」でしか成し得ない“理不尽な犯罪への復讐”であるし、「映画」でしか成し得ない“鎮魂の祈り”でもある。 銀幕の向こう、今は亡き人たちが笑い合う。その様子はあたたかくて、少し切ない。

19/8/27(火)

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