新世代のフォルテピアノ奏者として注目の川口成彦は東京藝大2年の時、小倉貴久子に出会って古楽に目覚めたそうだ。 その師弟が2台のフォルテピアノで協演。モーツァルトや大バッハの末子クリスティアンの作品を披露してくれる。使用楽器は共に1795年製ヴァルターとデュルケンのコピー。それぞれの微妙にして繊細な音の個性がどんな風に重なり、一つになるかが楽しみ。楽器も奏者をとっても、なんとも贅沢なフォルテピアノ空間になるだろう。 連弾の場合は、音が重ならないように各奏者の担当する音域が高低に分かれるが、2台で弾けば音域が重なるのも魅力になる。そんな面白さも実感できるはず。 音は軽やかでも味わいは深い楽器なのですよ。

21/9/30(木)