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演劇鑑賞年間300本、記者歴40年のベテラン

大島 幸久

演劇ジャーナリスト

NODA・MAP『フェイクスピア』

“言葉の魔術師”野田秀樹のことだから題名の『フェイクスピア』という造語に驚かないが、それにしても「震え」を感じたというコトバの一群の引用で終わるとかの「魔」の声にはそそられる。さて、フェイクとシェイクスピアの合体とは考えたものだ。物語は観てのお楽しみに取っておくにしても出演者がただ者ではない。白石加代子、橋爪功、野田秀樹。恐らく、かなりの速度で語るであろう長い3人の台詞がもう耳に響いてきた。この3人で充分過ぎるのに高橋一生ら舞台の常連が多数。もはや目が回るようだ。今回の新作で野田は何を仕掛けてくるのか。恐山を舞台に、イタコが登場するらしい。イタコと言っても「潮来の伊太郎ちょっと見なれば」の橋幸夫ではない。霊を呼び寄せるイタコだ。あの世からシェイクスピア先生を呼び寄せるのか、あるいはハムレット、ジュリエットか? 想像するだけで、震えが来るようだ。

21/5/13(木)

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