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水先案内人のおすすめ

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落語を中心に、講談、浪曲など演芸を長く担当。著書、編著も多数。

長井 好弘

演芸ジャーナリスト、読売新聞編集委員

新宿・末広亭 余一会

落語の寄席で催される講談会。「師匠」の松鯉が2席披露し、弟子の鯉風、阿久鯉が得意ネタを読むという、ど真ん中のストレート、真っ向勝負の一門会だ。何よりも魅力的なのが、人間国宝・神田松鯉の読み物だ。トリネタの『柳田格之進』は落語でもおなじみの演目だが、松鯉独自の演出で、武士の潔さと商人の了見が際立たせた力作。もう一席の『秋色桜』は、愛弟子の阿久鯉が「私が二ツ目の頃に、一度だけ聴いたことがあるぐらいかしら」と驚き、松鯉自身も「若い頃はやっていたんだけどなあ」と首をかしげる珍しさ。松鯉の2席を聴くだけでも、講談という芸の楽しさ、奥深さを実感できるだろう。松鯉、鯉風、阿久鯉による師弟トークも楽しみだ。

21/3/14(日)

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