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歯に衣着せない辛口コメントが人気のクラシック業界ご意見番

東条 碩夫

音楽評論家

新国立劇場オペラ『ドン・カルロ』

『ドン・カルロ』は、個性的な役柄が火花を散らす、非常にスケールの大きなオペラである。中世スペインを舞台とするドラマの中心は、愛するスペイン王子カルロとの仲を引き裂かれ、政略結婚として彼の父フィリッポ2世に嫁がされたエリザベッタの悲劇。これにカルロの親友で革命家のロドリーゴ、カルロに想いを寄せるエボリ公女、恐怖の支配者・宗教裁判長らが絡む。それらを包むのが、ヴェルディ中期の雄大な音楽なのである。 今回はパウロ・カリニャーニ指揮の東京フィルに、ジュゼッペ・ジバリのカルロほか、内外の歌手の出演が予定されているが、筆者はむしろ日本勢の高田智弘(ロドリーゴ)と、小林厚子(エリザベッタ)に注目している。前者はドイツで活躍する快男児のバリトン。後者は先頃の新国立劇場の『ワルキューレ』のジークリンデ役で素晴らしい歌唱を聴かせ、話題になったばかりだ。演出は名匠マルコ・アルトゥーロ・マレッリ。

21/5/14(金)

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