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水先案内人のおすすめ

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邦画も洋画もミーハーに、心理を探る作品が好み

伊藤 さとり

俳優や監督との対談番組を多数、映画パーソナリティ

ONODA 一万夜を越えて

最後の日本兵として世界中で話題となった、終戦を知らずにフィリピンのジャングルで30年間も任務を続けていた小野田寛郎少尉の生き様を、劇映画としてフランス人監督が映画化。 監督が作品を見て惚れ込んだ井之脇海以外はほぼオーディションで決まったという日本人キャストたち。遠藤雄弥や津田寛治、松浦祐也、千葉哲也、カトウシンスケなどの組み合わせから生まれる演技の素晴らしさや、仲野太賀とイッセー尾形の役者としての魅力も引き出され、監督の確かな目によるキャスティングに唸る一本。 彼らの目から戦争や権力が洗脳を生むことや、集団行動が生む狂気的な感情、何より様々な人間と関わらず、ひとつの情報だけを信じてしまうと、いつの間にか変化を恐れるようになる人間心理を、余計なテクニックを用いず、真正面から捉えたカメラが力強く訴えてくるのです。 戦争を始めたのは誰なのか? 命を落とすのは誰なのか? 映画に登場する人物に悪者は居るのか? 誰もが戦争の犠牲者なのです。

21/9/29(水)

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