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アートのみかた
村田 真
美術ジャーナリスト
エミリー・メイ・スミス「Avalon」
19/8/28(水)~19/11/9(土)
ペロタン東京
日本では初個展となるエミリー・メイ・スミスは、美術史の名画やディズニーのアニメ、広告などからイメージを参照してポップな絵に仕立てるアーティスト。たとえば《Heretic Lace》。ネズミ模様のレースと金具のついたガーターが拡大されているが、画面が大きいのでガーターそのものより細部のネズミと金具に目が行き、およそエロチシズムとはほど遠いネズミ捕りを連想してしまうのだ。最大サイズの作品《Gleaner Odalisque》は、アングルの《グランド・オダリスク》のヌードの女性を擬人化したほうきに変えている。「gleaner」とは「落ち穂拾い」のことで、19世紀の対照的な2点の絵画を想起させる。
19/9/10(火)