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ダメな人が出てくる情けない話やバカげた映画を中心におススメ

村山 章

映画ライター

新喜劇王

新型コロナによる劇場閉鎖と完全にぶつかってしまったせいで、3月時点で“日本最後の劇場公開作”になるところだったチャウ・シンチーの『新喜劇王』。関東地方では北関東で2館のみ、というものすごくレアな上映になるところだったが、緊急事態宣言が明けて観られる場所が一気に増えた。 『少林サッカー』などバカげた笑いで人気を博したシンチーだが、近年は監督として孤高のスタンスをどんどん尖鋭化させている。相変わらず不謹慎ギャグがてんこ盛りだが、名もないエキストラ役者への共感がより純化されており、ひと筆書きのようにシンプルなメッセージに感動せずにいられないのだ。 シンチー自ら主演した元ネタとも言える傑作『喜劇王』の主人公を女性に変えた双子のような作品だが、同じスピリットを持ちつつも似て非なる仕上がり。目立たなくてもかけが えのない宝石のような作品である。

20/6/9(火)

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