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水先案内人のおすすめ

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日本で(多分)一番多くの映画を観る(年間800本!=新作、旧作も入れると…)映画評論家

野村 正昭

映画評論家

水を抱く女

原題の「ウンディーネ」とは、ヒロインの名前であると同時に〈ラテン語の「Unda」(波)に由来し、人間との結婚によってのみ不滅の魂を得ることができる女性の形をした水の精霊〉とか。ウンディーネは、ベルリン、アレクサンダー広場に隣接する、小さなアパートに暮らしている。余談ですが、ベルリン、アレクサンダー広場といえば、故ファスビンダーの同名題の傑作(80)を連想させられますね。彼女は恋人ヨハネスから別れ話を切り出され、傷心の日々を送るも、潜水作業員のクリストフと知りあい、恋におちる。博物館にあるベルリン全体の模型や、大きな水槽などがミステリアスに絡みあい、やがて現実とも幻想ともつかない結末になだれ込む。クリスティアン・ペッツォルト監督は、"精霊三部作"の第一作目として、この映画を作ったそうだが、次なる展開が大いに気にかかる。

21/3/11(木)

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