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歯に衣着せない辛口コメントが人気のクラシック業界ご意見番

東条 碩夫

音楽評論家

楽劇「ニーベルングの指環」第1日 『ワルキューレ』

新型コロナ蔓延で世界中の歌劇場が低迷している当今、大編成のオーケストラと大規模な声楽を擁するワーグナーのオペラがこれほど集中して上演されているのは、日本だけかもしれない。 今回の『ワルキューレ』は、先頃4部作として連続上演されたゲッツ・フリードリヒ演出「ニーベルングの指環」の第2部にあたるもので、「ワルキューレの騎行」「ヴォータンの告別と魔の炎の音楽」などを含む人気作。世界支配の権力を秘めた黄金の指環をめぐる壮大無類のドラマゆえに音楽も圧倒的な雄大さに満ちる。ワーグナーだから長いが、観て、聴いて、損はない。 指揮は、当初予定の飯守泰次郎が病後のため体調への負担の大きさを慮って降板したが、代わりに同劇場芸術監督・大野和士が指揮するという思わぬ楽しみが生まれた。「大野のワーグナー」を聴ける絶好の機会でもある。歌手陣は、ミヒャエル・クプファー=ラデツキー(大神ヴォータン)、池田香織(その娘ブリュンヒルデ)、藤村実穂子(婚姻の女神フリッカ)ら強力な顔ぶれ。

21/3/4(木)

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