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三鷹市芸術文化センターで、演劇・落語・映画・狂言公演の企画運営に従事しています

森元 隆樹

(公財)三鷹市スポーツと文化財団 副主幹/演劇企画員

APOFES2020

小田急線千歳船橋駅から徒歩3分。とホームページには書いてあるが、それほどの体感時間は無い。むしろ、千歳船橋駅「降りてすぐ」。線路沿いのお洒落な2階建てビルの2階部分がAPOC(アポック)シアターである。そして1階はカフェになっていて、何度かお食事やドリンクをいただいたことがあり、これがなかなかに美味しい。 //////////////////////// 貸し劇場としてだけではなく、さまざまなアートやアーティストが交流できる場をコンセプトに、夫婦で立ち上げた一軒家のカフェシアター。 国籍や年齢、ジャンルを問わず、さまざまな企画(アート作品のプロデュース、演劇その他のアトリエ開催、外国の劇団のプロデュース公演 etc…)をアーティスト達と一緒に作っていく劇場。 ヨーロッパの劇場スタイルによくみられるカフェバーを併設し、ロビーとしての機能を充実、役者やお客様がゆったりと交流できる空間を提供。 例えば、 舞台が始まる前にちょっと一杯 終わったあとに役者たちと一杯 場合によっては芝居を観ながら一杯 その他、カフェスペースでアート作品の展示や販売も、おこなっていきます。 <劇場HPより> //////////////////////////// そのAPOCシアターで毎年開催されてきた、ひとり芝居フェスティバル『APOFES』が6回目を迎えるという。私自身、いろいろな劇場で一人芝居を拝見し、そして、従事する三鷹市芸術文化センターにおいても手掛けたことがあるが、時に速射砲のように喋りまくる作品であったり、逆にセリフは極力排して観客の想像力を最大限にまで喚起する舞台であったり、一人称独白体もあれば、一人で何人も演じ分けたりなど、様々な一人芝居が思い出される。 民間・公立を問わず、それぞれの劇場が、それぞれの施設の持ち味や、理念の追求の中で、様々な試みを続けていくことは、さらに少しずつ演劇の世界がふくよかになっていく一助であることは、間違いない。 ////////////////////// APOC = 「A Piece Of Cake」 建物の形がケーキの一片に似ているところから命名。個人(piece)が集まるとホール(hall)になる。アーティストもお客様も元は一個人、集まることでホールが出来る。 ※「A piece of cake」 は俗語で「へっちゃら」や「楽勝」という意味を持つ <劇場HPより> ///////////////////// そういえばそうだ。何かに似ていると思っていたけれど、あのお洒落な建物は、確かにショートケーキに似ている気がする。初めて出向かれる方は、ちょっと大人な味のショコラショートケーキを想起させる、その外観も楽しみにしてもらえたら。 <<<>>> いつ伺っても「住みやすそうだな」と感じる魅力的な街〈千歳船橋〉でARTの火を灯し続けるAPOCシアターと、継続されて6回目となるひとり芝居フェスティバル『APOFES』の開催に心から敬意を表しつつ、その舞台の成果を楽しみにしたい。

20/1/11(土)

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