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水先案内人のおすすめ

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邦画も洋画もミーハーに、心理を探る作品が好み

伊藤 さとり

俳優や監督との対談番組を多数、映画パーソナリティ

パーム・スプリングス

愛から逃げ、現実から逃げ、愛を見つける。俳優も脚本も衣装も美術も音楽もサイコーにキュートなヤバイ映画。タイムループものって、『時をかける少女』『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』『恋はデ・ジャブ』『ハッピー・デス・デイ』などなど、これまでもありとあらゆるジャンルで描かれているけれど、この映画では新しいスタイルにさえ思えた。破天荒で、楽しくて、愛に惑って、自分に気づくために“繰り返さない”方法を見出すなんて、そのまんま“ダメな恋愛からの脱却法”みたいだけれど、半径5メートルの物語ではなくて、もっとダイナミックな世界観でぶっ飛んでる。 恋愛映画をSFに変えられるのは、監督と脚本家の発想の転換力が全て。そこからアクションやロードムービーの要素を盛り込んで、コメディにまで到達できたのは、主演で製作も務めるアンディ・サムバーグの笑いを生み出す力も混ざってだからだろうし。 冒頭、たったの3分で、キャラクターの性格が手に取るように理解できてしまう台詞回しは秀逸。マックス・バーバコウ監督と友人であり脚本家のアンディ・シアラは、この映画で長編映画デビューして第78回ゴールデン・グローブ賞・作品賞(コメディ・ミュージカル部門)ノミネートだなんて、そりゃぁ今後は飛ぶ鳥を落とす勢いで映画を生み出していくでしょう。

21/3/22(月)

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