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ドキュメンタリーの面白さを知ると映画の見方が変わる

村山 匡一郎

映画評論家、大学講師

きこえなかったあの日

東日本大震災のとき、津波警報も避難指示も「逃げろ!」という叫びも聞きとれなかった聴覚障害を抱える人々はどうしたのだろうか。自身も耳が不自由な今村彩子監督が未曾有の災害に際して聴覚障害のある人々がいかに対応してきたかを描いたドキュメンタリーだ。熊本地震、西日本豪雨、そして新型コロナウィルスの流行と、東日本大震災以降の10年間の災害と避難生活を追っている。例えば、東日本大震災で被災した加藤さんは、近所の人に車に乗せてもらって避難できたが、家は津波で流された。そんな彼らが明るく素直な性格にもかかわらず意思疎通がうまくできずに誤解されてしまう状況。聴覚障害者の困難な状況が災害の際に生死にかかわることを、健常者としてもっと自覚しなければならないと思う。

21/2/25(木)

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