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アートのみかた

村田 真

美術ジャーナリスト

作品のない展示室

「盗めるアート展」があると思ったら、「作品のない展示室」ってのもやっている。どちらも比喩ではなくガチやっちゃうんだから、コロナ禍の影響は深刻だ。もはや恐いものなし。文字どおり作品のない展示室に入ってみると、窓が目立つ。あれれ? こんなに窓があったんだ。美術館は作品を守るために、大敵である雨水や日光を遮断しなくてはいけない。だから展示室には窓がないか、あっても通常は塞がれている。ところが世田谷美術館は、設計した内井昭蔵がオープンな美術館を目指したため、塞がれることを承知で多くの窓をつくったらしい。おかげで、緑あふれる砧公園を借景のように眺めることができた。展覧会開催中は隠されている美術館の秘密をかいま見たような。

20/8/6(木)

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