アメリカ軍が整列する中、猛将パットン将軍が、あるアーチストの話をする。アーチストの名は、パントマイムの神様マルセル・マルソー。彼はレジスタンスとして多くのユダヤ人孤児達を助けた。第二次大戦下におけるナチスのユダヤ人大量虐殺は、多くの秘話があるが、本作もその一つである。実はマルセル・マルソーの芸名も偽造身分証明書の名前が由来であったり、パントマイムも孤児達を笑わせるのが始まりだったりと芸人人生とレジスタンス活動が大いに関わっている。また、ナチス親衛隊バルビー中尉の残忍さは、直接表現は避けているものの、言っている事が怖すぎて身の毛もよだつ。それでも妻の前では良きパパでナチスの蛮行は出世のためにやっているサラリーマン気質が恐ろしい。そしてこれは全て事実だということを忘れてはならない！ 個人的にはオープニングシーンが『パットン大戦車軍団』を思わせ懐かしかった。

21/8/20(金)