Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

水先案内人のおすすめ

評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!

日本で(多分)一番多くの映画を観る(年間800本!=新作、旧作も入れると…)映画評論家

野村 正昭

映画評論家

マーメイド・イン・パリ

ディズニーの長篇アニメーション『リトル・マーメイド』(89) や、ロン・ハワード監督の佳作『スプラッシュ』(84) を引き合いに出すまでもなく、映画と人魚の相性は、なかなか良いのだが、『マーメイド・イン・パリ』もその一本。マチアス・マルジウ監督は、映画化に至るきっかけを「2016年のパリの洪水で、魚やカモたちがセーヌ川の土手にあがっていたことだ。(略)キャットフィッシュが発見されたとき、人魚を作りたいと思った」と語っているが、過去の失恋で恋する感情を捨てた主人公ガスパール(ニコラ・デュヴォシェル)と、人間から我が身を守るため、魅惑の歌声で恋に落ちた男性の心臓を破裂させる人魚ルラ(マリリン・リマ)の出会いは、スリリングかつファンタジックだ。冒頭のストップモーション・アニメも素晴らしい出来栄えで、作者の才気を感じさせる。

21/2/9(火)

アプリで読む