2016年末から、星組トップコンビとして活躍してきた紅ゆずると綺咲愛里のサヨナラ公演です。このコンビには、『THE SCARLET PIMPERNEL』や『うたかたの恋』、『霧深きエルベのほとり』など、宝塚の王道を行く人気作、名作の再演もありますが、一方で、ボリウッド映画を舞台化した『オーム・シャンティ・オーム－恋する輪廻－』、落語に登場する死後の世界を描いた『ANOTHER WORLD』、台湾の人気テレビ人形劇が原作の『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』など、他組のコンビとはひと味違う、独特の世界観を表現した作品をヒットさせてきました。 サヨナラ公演となった小柳奈穂子作・演出の『GOD OF STARS－食聖－』は、世界的な天才三つ星シェフを演じる紅の笑いのセンスを生かしたスラップスティックコメディで、雪組前トップ早霧せいなの『幕末太陽傳』同様、サヨナラ公演を湿っぽくさせず、明るく笑って送りだそうという演出家の思いが感じられます。綺咲も、下町の食堂を切り盛りする元気いっぱいの娘を、愛らしくイキイキと演じていて、最後にまた1つこのコンビの代表作が増えました。 ショーの『Éclair Brillant』は、宝塚伝統のレビューに、現代的な要素も盛り込み、星組らしい華やかでゴージャスな舞台が繰り広げられます。

19/9/1(日)