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五十川 晶子
フリー編集者、ライター
5月文楽公演 通し狂言『妹背山婦女庭訓』
19/5/11(土)~19/5/27(月)
国立劇場 小劇場
今月、国立劇場 小劇場にて、文楽の『妹背山婦女庭訓(いもせやま おんなていきん)』が通しで上演される。 この演目の時代設定は大化の改新。中大兄皇子や中臣鎌足が蘇我入鹿を排除した歴史に、大和地方に残る名所旧跡や伝説が織り込まれ、義太夫に仕立て上げられている。 中でもスペクタクルな大舞台といえば三段目の「妹山背山」の通称「山の段」だ。まず大道具が見事。舞台中央を吉野川が流れ、上手(かみて)が背山、下手(しもて)が妹山。背山には大判事清澄とその息子・久我之助の館が、妹山には太宰後室の定高とその娘・雛鳥の館がある。この両家、まるで『ロミオとジュリエット』のように仲たがいしており、でも久我之助と雛鳥...
19/5/8(水)